朝霞/武蔵浦和/戸田/赤羽で空手道場を運営している道場長 岩田です。
道場長ブログをご覧下さり、ありがとうございます。
春に差し掛かり、年度更新が迫ってきました。卒業と入学、入社が重なるこの時期は、一年の中でも区切りの時にあたります。何か新しい事を始める、今まで続けてきた事を辞める。そんな時期ではないでしょうか。当道場でも3月、4月は入退会数が年間で一番増える時期になります。
2月より大変多くの皆様にお問い合わせ・見学・体験にお越しいただいております。お問い合わせは、見学・体験を含めて3月15日現在で25件を超えました。興味をお持ち下さり、ありがとうございます。
「武道を習わせたいけれど、何をやらせたらいいのかわからない」
「どの教室が子供に合うのか良くわからない」
そう悩む親御さんも多いと思います。数ある教室の中から子供にとってベストなものをと望むのは親として当然のことです。どうしようかと迷っている親御さんに向けて、見学、体験の際に見るべきポイントをまとめてみました。
前提として
・子供は未経験者
・習い事の選択肢として運動系(空手含む)を考えているご家庭
を対象にした記事です。ガチガチの選手志向を持つ方に向けたものではなく、習い事を探している保護者の方に向けた記事になります。
―まとめ
まずは全体の雰囲気を見よう!
<コーチ、先生、指導者と生徒の関係性>と<雰囲気>は相関します。
代表的なのは、わいわいがやがやしている雰囲気と張り詰めた雰囲気。皆さんはどちらかが良いと思いますか?
運動系は運動スキルを持った大人が講師を勤める事が多いと思います。運動系習い事あるあるですが、生徒と先生が主従関係(もしくはそれに近いもの)にあるかどうか?というのは大きなチェックポイントになります。特に参加している子供達が揃って黙々と練習に勤しむような環境は要注意。選抜されたメンバー対象のクラスであれば、それは自然なのですが一般的な子供クラスにおいて、全員が黙々と稽古に勤しんでいるのは背後に主従関係を強制されている可能性が非常に高いと思われます。見た目が非常に一統されているので「素晴らしい」となりがちですが内情は真逆の事が多い。このような場所は避けた方が良いでしょう。
繰り返しますが選抜メンバー対象クラスでは別です。ビシッとしていて当たり前、一統当たり前、黙々と稽古が当たり前。岩田道場でも当然、そのようなクラス、そこに参加しているメンバーはいます。初めて見る人にはドン引きされるレベルで稽古しています。
一般的な子供達、各々違いがあって普通です。集中できる子、ぼーっとしている子、落ち着きのない子、喋りがうるさい子etc.
色んな子がいる中でも、全員をまとめて方向性を示し、そこに向けて練習を進める。練習時間の中にメリハリがあり、わいわいがやがやする場面もある。和気あいあいとしているが、やるべき事は各々が取り組んでいる。同学年の仲良しグループ枠にとどまらず、チビッ子さんや先輩達ともコミュニケーションが取られており、総和として全体が良い関係性で構築されている。このような空間が<良い場所>であると思います。
一見する見た目だけに囚われず、その背景にも是非とも目を向けて頂きたい。そのように強く思います。
コーチと生徒の会話を聞いてみよう!
「見て盗め!見て真似ろ!」という感じ、いまでも昭和スタイルを貫く頑固型教室ってあると思います。
が、ハッキリと申しますが時代が違う。今は「なめんなよ猫」や「スクールウォーズ」、「極道の妻たち」の時代ではない。平成を経て令和です、昭和ではない。昭和ステレオタイプの教室は止めた方が良い。このタイプの教室は「なんで出来ない!!!!」が繰り返し言われるのも特徴と思います。
「いや、出来ないポイントを見つけて出来るように指導するのが役割だろ(^_^;)」って思います。指導方法に絶対はなく、方法論もそれぞれと思いますが、どの分野でも共通して大切とされているのは「一人一人と真剣に向き合いう事」だと思います。<誰が、誰に、どうやって>教えるのかを真剣に考えていれば、昭和スタイルは自ずと選択しないでしょう。
話をひっくり返しますが岩田道場でも昭和スタイルはありますし、絶対に必要だと考えています。その対象は選抜メンバーのみです。
一般的な子供クラスから選抜メンバーへ育成し、その後に昭和スタイルもバッチリ取り入れています。
始めて見る人、初めて聞く人にはドン引きされるレベルで稽古をしています。このクラスの稽古風景は刺激が強くて、ちょっと見せられません(;^_^A
岩田道場で行っている昭和スタイル稽古でも「一人一人と真剣に向き合いう事」を積み重ねた結果の昭和スタイルであって、いきなりステーキじゃないですが、いきなり灼熱教室では無理があるでしょう。やはり階層と段階は必要ですし、そこに向き合う指導方法を選択しているのが良い先生だと思います。
施設の水回り、環境整備を見てみよう!
施設面は、そこに携わる人々の人間性が如実に現れます。整理・整頓・清潔はイロハのイですが、物資が散乱していたり、ゴミが落ちていたりと残念ながらだらしない印象を受ける場所もあります。
一事が万事ではないですが、基本が出来ていないと思われても仕方がないのではないでしょうか。偉そうに言っていますが、我が道場も2020年までトイレが和式でした(;^_^A。掃除はしっかりと行っているつもりではありましたが、子供達の評判は最悪で近寄りもしませんでした(;^_^A 2020年8月より環境整備事業として洋式トイレへと刷新し、子供達も喜んでトイレに入っていますし、たまにサボっている奴もいます(。-`ω-)
環境って大事だなとコロナ禍において勉強させてもらいました。
極真空手の偉大なる先達、初代全日本大会王者の山崎師範が著作の中で以下のように述べられておりました。
道場施設においては畳の上にある針一本も見逃さない真剣な注意力、観察力が必要である。
かなり昔に拝読した著作なので書籍名も、正しい文章も忘れてしまいましたが概ね上記の事柄であったと覚えています。クラス運営だけではなく、施設にも人格は必ず現れます。
またコロナ禍における消毒、換気に留意しているかどうかも大きな項目になります。
この2点が重要なチェックポイントです。
コーチ・指導者・先生の実績について
結論から申し上げますと、
あるに越したことはない。が、重要なのは「今、何が出来るか?」であり「過去は参考事例」に過ぎない。
という事です。
僕自身、選手としてのキャリアはそこそこ立派で実績として全日本優勝を数度経験、国際大会での実績もあります。
指導者チームの一員として南米を中心に海外へ赴き、国際指導を経験。ペルー国での思い出は特に印象強く残っています。ペルー国の日本人団体が支援する児童養護施設に2週間寝泊まりし、子供達と寝食を共にしました。そこには親からの虐待から逃れてきた子、親に窃盗を強制される事を拒み、自らトラックのタイヤ下へ頭を入れて死のうとした子、最初から親に見捨てられた子etc. 日本では考えられないような環境下で過ごしている子供達が多くいました。「日本人が空手を教えにきてくれた!」と誰とも知れない僕を受け入れてくれ、目を輝かせながら一緒に稽古をしてくれました。そんな子供達と短い期間でしたが共に過ごせた事は今でも僕の財産です。
後進育成では大人、子供の各部門で全日本王者を育成し、2019年には念願であった中学生の世界王者が誕生。指導者として一つの節目を迎える事が出来ました。
ですが、まだまだです。まだまだ至りません。
振り返りますと後悔、反省が多く出てきます。あの時、あの子に、こんな事をしておけば、言っておけばと噴出してきます。
自分は本当に一人一人と真剣に向き合っているのか?
子供達の未来のために役にたっているのか?
指導者としての指導方針、指導方法に間違いはないのか? 考える事、修正する、修正しなければいけない事が多くあります。
長年、道場運営を行っておりますが出来る事、やらなければならない事がまだまだ多くあります。
僕自身、「今、何が出来るか?」を常にブラッシュアップしていかなければなりません。
まとめ
幼児期はスキルではなく、集中力や粘り強さなど無限の可能性を伸ばす土台を身につけて欲しいと考えております。
その時に大事な事は、親御さんにも一緒に取り組み、なにより楽しい時間を子供と共有して欲しいと考えています。。子供の成長を一緒になって楽しんで欲しいし、喜んで頂きたい。そのためにも選択肢上に挙がっている候補に対し、見学・体験に参加して頂き、そこの雰囲気、指導方法、施設をしっかりと観察して選択して頂きたい。そう考えております。
岩田道場では子供達への指導方針を以下のように明示しています。
次代を担う子供達を取り巻く環境は少子化、グローバル化、IT化など急速に変化しています。それをうけて現代の子供達の問題として自制心や耐性、規範意識が十分育っていない、運動能力の低下、他者とのかかわり「基本的生活習慣や態度が身についていない」という点がよく挙げられます。グローバル化により社会は徹底した競争社会に、さらにAI時代に突入し2025年には50%以上の仕事を機械が行うと言われる中、今の子供達は我々には想像のつかない世界で人生100年といわれる長い人生を自分の力で生きていく事になります。
その中で必要になってくるのが人間力。
一人の人間として力強く生きていけるための総合的な力「人間力」です。
その基本として、どのような時代であろうとも自分の可能性を信じ、自分で考え、自分で判断し、自分で行動するという「自主自立」の精神こそが子供の豊かな人生の土台となります。 ―少年少女クラス指導方針より抜粋―
岩田道場は今後も少年少女クラス指導方針で定めている自主自立の精神を最重要視し、子供クラスを運営していく道場に通ってくれている子供たち一人一人と真剣に向き合い、これからも子供達と共に一緒に学び、共に走りつづけようと思います!
この記事をお読みになり、岩田道場に興味をお持ちになられる方がいらっしゃいましたら是非とも我が道場へ見学・体験にお越しください。
メリハリあるクラス運営、横軸(同学年)と縦軸(異学年)が不思議と交錯する雰囲気に驚かれるかもしれません。
岩田道場が皆さまの人生に取り、少しでもプラススパイラルをもたらす事が出来れば、この上ない喜びです。
長文お読みいただきありがとうございました、押忍!
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