朝霞/武蔵浦和/戸田/赤羽で空手道場を運営している道場長 岩田です。
道場長ブログをご覧下さり、ありがとうございます。
3月ブログにて「非認知能力」という言葉を紹介させて頂きました。
3月号はコチラを→非認知能力とは何か?
3月号ブログにて以下の項目について解説、そこから連載シリーズとして項目別に展開をしてきました。
―非認知能力とは何か?
-学習指導要領の改訂にみる社会背景
-【未来に活きる力とは】
-【非認知能力と道場指導方針の親和性】
道場長月記4月号では、非認知能力について深堀し、紹介させて頂きました
4月号はコチラを→道場長ブログ<人生における成功を支える力【非認知能力】>
今回は【学習指導要領の改訂にみる教育課程の再編意図】【未来に活きる力とは】を考察していきます。
「学習指導要領」とは、全国どこの学校でも一定の水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準です。およそ10年に1度、改訂しています。
時代や社会状況は変化します。それにより求められる力に応じて教育の在り方も変化します。
1970年代には学校教育が急速に発達し、高校進学率も90%を越えます。と同時に教育が知識の伝達に偏る傾向があるのでは?という問題が出てきます。この頃の日本は「15の春で人生が決まる」と評された学歴社会でした。落ちこぼれ、校内暴力、いじめ等今よりも耳にした時代のように思います。そこで「知、徳、体の調和の取れた発達をどう図っていくか」が課題とされます。
そのため1977年では「自ら考え正しく判断できる生徒の育成」を目指しての改訂となりました。
1989年(平成元年)になると、科学技術と経済が大きく発展します。物質的に豊かになり、情報化、国際化、価値観の多様化、核家族化、高齢化といったことが今後益々拡大、加速化されるだろうということで、これに対応できる子供を育てていかねばならないという事が課題とされます。そのため1989年には「社会の変化に自ら対応できる心豊かな人間の育成」を目指しての改訂となりました。
1998年では「ゆとりの中で生きる力を育もう」という方向での改訂となり完全学校週5日制となりますが、その後学力低下や学力格差の問題が指摘され、その後2008年には授業数を増加するに至ります。
2008年は知識には国境がなくグローバル化が進み、競争と技術革新が絶え間なく生まれ、異なる文化、文明との共存や国際協力の必要性が増大するとされ、その変化の中で「生きる力」を育てる事が重要とされます。
このように時代の変化と社会背景、教育の問題点とともに、教育指導要領は変化しています。
では、これからは子供達の教育に何が必要とされているのでしょうか。
2020年度では、今後さらに情報化、グローバル化は加速的に進展、人工知能もさらに急速に進化しくとし、その中で「予測困難な時代にあっても未来の創り手となるために必要な資質、能力を確実に子供達に育む」ということを目指し、・学習した知識を社会や人生に生かそうとする力、人間力・実際に働いて生活していく知識と技術・未知の状況にも対応できる思考力判断力表現力といった三つの柱を一体的に育成する事を目標としています。
具体的には、プログラミング教育や理数教育の充実、アクティブラーニングの重要視などいろいろですが、今回の改訂でも示されているように、これからの激しい変化の時代のなかで子供達が充実した人生を送るためには、子供自身の生きる力が不可欠です。
知識だけでなく、それを生かして社会を渡っていくためには、自ら考える力、判断力、実行力、コミュニケーション能力、忍耐力、様々な能力の強化が必要になります。
ここ数年我々大人も様々な変化への対応を度々迫られています。子供達はそれ以上に急速に社会が変化するなかで生きていくことになるのです。
変化の時代に充実した人生を送るために必要な「人間力」は学校だけでなく、まずは家庭での教育、そしてさらに学校や家庭以外の社会とのつながりが大切だと思います。
多くの経験が人を強くします。スポーツも人を強くするには大変有効だと信じています。
空手道場での経験は、きっと子供達が社会に出て充実した人生をおくるための土台となるはずです。家庭、学校、以外の社会とのつながりとして、空手を選んでもらえるとしたら、空手中心の人生を歩んできた僕としては嬉しい限りです。
非認知能力という言葉を紹介したのが3月。このブログを含めて3回に渡り、解説してきました。
次回のブログでは、道場稽古と非認知能力向上がどのように結びついているのかを考察していきたいと思います。
-【非認知能力と道場指導方針の親和性】を考えます。
今しばし、お付き合いをお願い致します。
この記事をお読みになり、岩田道場に興味をお持ちになられる方がいらっしゃいましたら是非とも我が道場へ見学・体験にお越しください。
メリハリあるクラス運営、横軸(同学年)と縦軸(異学年)が不思議と交錯する雰囲気に驚かれるかもしれません。
岩田道場が皆さまの人生に取り、少しでもプラススパイラルをもたらす事が出来れば、この上ない喜びです。
長文お読みいただきありがとうございました、押忍!