朝霞/武蔵浦和/戸田/赤羽で空手道場を運営している道場長 岩田です。
道場長ブログをご覧下さり、ありがとうございます。
5月29日、30日に大阪府立体育館で第6回JFKO全日本フルコンタクト空手選手権大会が大阪府立体育館で開催されました。
国内最高峰であるJFKO大会。
男子5階級、女子4階級に320以上の団体、391名の選手が集い覇を競い合いました。
コロナ禍により昨年は中止となりました。
緊急事態宣言下の大阪府における開催。入念な準備をされ、至る所まで配慮された大会でした。
緊急事態宣言下での開催で無観客試合、中途敗退選手及びセコンドも会場から退去という厳しい会場内在室者コントロール。応援はセコンドのみ。マスクは外して良いのは舞台に上がる選手、裁定する審判団のみ。試合会場独特の熱気、声援もなく、場内が静まり返った中で試合を行う選手達の姿、その時の音が強く印象に残っています。
今大会は無観客試合&有料動画配信という事で、写真及び動画撮影が全面禁止。コロナ禍における大会運営は本当に大変な事です。
大会前日の28日(金)、選手・審判に抗体検査が義務付けられ、陰性者のみ会場入り出来るという来場者コントロール。検査の際、少し不安になりましたが結果は陰性、一安心。
審判団には「会食原則禁止」との通告があり、ホテルにて引きこもり。心斎橋のホテルに宿泊しましたが、街中は夜中でもそれなりの人だかり。若い子達は結構な密集地に集結し、騒いでいました。大阪府知事、市長区長の気苦労が思いやられます(苦笑)
世界各地、老若男女問わず、騒ぎたい人たちは一定数でおりますので、そんなもんでしょうね。29日、30日と本大会。非常に白熱した試合が多く、見どころも沢山ありました。
大会レポート
国内最高峰大会に「出場しよう」とする選手のみが集まる大会なので、必然的にレベルは高い。各選手それぞれが各大会、団体のチャンピオンクラス。その中で「俺こそが」という面子の集まりですから、それはもう大変です。
僕自身もそれなりに経験しておりますので理解出来ますが、スイッチの入っている人と、入っていない人の違いと言い表しましょうか、「やるよ~!!!」という雰囲気満載の連中が集う空間。非常にピリピリする雰囲気が、スイッチの入っていない僕には少し怖かった(;^_^A
総じて、体力あるのは当たり前。体力とは筋力、スタミナ、回復力、筋反射等の全てを内包する意味での体力。
そこに技術と試合運び。そして鍔競り合いの中での勝負根性。全てを兼ね備えていないと上位には食い込めない。
倒せる技、機を見て発する爆発力、ダメージを蓄積させない防御。これらも試合観戦から学ぶ事が出来ました。
技術的には
・連打・コンビネーションが中心。
・相手の打ち終わり=息を吸うタイミングを狙いながら、効かせていこうとする
・下段・膝→前蹴りというのが流行り。
・突きを軽く連打→蹴りor強い突き→動く→軽く突いて蹴り を繰り返す動きが主流。
・総じてスタミナ豊富、回復も速い。
・テーピングコントロールが厳しいので、攻撃力溢れる、ぶちかまし系の選手は自らの攻撃でダメージを負う可能性が高く、トーナメント途中で身体が潰れる選手も散見された。
・フルコンタクト空手の代名詞とも言える下段回し蹴り。いくつかのバリエーションが見られ、スピードで蹴り込む、脱力して重さを相手に伝えて効かせようとする、カーフキック、中足を使用し内股を狙うパターン、バレリーキック(踵蹴り)。どれも目新しいものはないが、それぞれを状況に応じて使い分ける事が出来る選手が上位に入っている印象。
・追い突きを相手の出足に合わせて腹部へ打ち込む動きが多くみられ、ダメージを確実にあたえている。打つタイミングは出足に合わせるor居つきがある場面に多く見られた。
・上位進出者は各々の個性、スタイル、出自(家族、所属先、仲間)に確たる自信があり、それを大切にしている印象を強く受けた。それは組手スタイルに如実に反映されていた
・大会を通じて、声を出して応援して良いのはセコンドのみ。そのおかげで「何を大切にしているのか」を感じる事が出来た。また昭和スタイル「ドンドン行け、オラ~」的な指示や「ああしろ、こうしろ」的な強権的指示は、ほぼ見当たらず。選手を気持ちよく乗せていくような言葉使いが多かった。これは日常の稽古から「そうである」のだろう。
上記のようなメモ書きが残されている。試合を見ながら感じた事を殴り書きしているので、乱筆乱文過ぎる(;^_^A
このブログを書いている時点でも回想しているが、概ね上記に集約されるだろう。
もちろん僕の理解力不足により、まだまだ多くの事柄があるに違いない。そのあたりは公開される動画映像を通して研究したいと思います。
【大舞台が選手を育ててくれる。逆に言えば、大きな舞台を経験しないと、飛躍はない】
ブログタイトルにも記した言葉。これは敬愛する故 野村監督が残した言葉です。
この素晴らしい大舞台、素晴らしい活躍をしてくれた全ての選手の皆さんに、この言葉を贈りたいと思います。
選手の皆さん、お疲れ様でした!
*武蔵浦和道場、朝霞道場、赤羽道場、戸田道場の子供達に依頼されていた「大阪らしいおみあげ」を買いました。そして
新幹線車内に忘れてしまいました(;’∀’) ごめんよ、子供達(;’∀’)