平成27年12月号
いきなりですが押し寿司にはまりました。
バッテラ、笹寿司、鱒寿司、鯖寿司、種類はたくさんありますが、とにかく押し寿司にはまりました。たくさん食べた結果、一番好きなものは「焼鯖寿司」だということが判明しました。
ありがたいことに、毎日どこかのデパートが「食の催事」をやっていますし、全国の駅弁を扱う店もあります。
僕はもともと少食のため、焼き鯖寿司を買っても一本を一度には食べません。外見と同様に可愛く1/3ずつ3日かけて食べます。
3日後には、また新たな焼き鯖寿司を購入していますので、このところほぼ毎日鯖寿司を口にしていました。
人間は、自然と体が欲した物を食べたくなると聞きます。
鯖の栄養は何に効くのか?それがすなわち僕に足りていないものだということで、調べてみました。
鯖はビタミンB群、ビタミンDなどを多く含み、DHAも豊富です。
というわけで疲労回復、眼精疲労、動脈硬化にも効果がありさらにボケ防止によいとのこと。全体的に僕は疲れているのだろうか…自分で実感はないけれど、これだけ体が求めるのだから、そうなのかもしれないですね。
ちなみにシャリの好みですが、お酢がマイルドなもので、ギュッと強く押し固めているものが好きです。鯖とシャリの割合も、1:1.2くらいが好きです。
僕のイチオシ焼鯖寿司は和歌山県の「北畑商店」さんの焼き鯖寿司!
まずは鯖が厚く脂がのっていますが、まったくしつこくない。さらに梅の産地をいかして、ご飯に梅肉が挟まれています。ガリをはさんである焼鯖寿司は無数にありますが、梅肉は珍しい。この梅肉入りのシャリが絶品。さらにはシャリの押し具合がまあ最高!ギュッとかためられ、日本の米の粘りが感じられます。
「北畑商店」さんの催事を探し出し、和歌山県アンテナショップにて再度購入しました。お店の方の話では、東京に常設している店舗はないとの事。しかし、上野松坂屋店に3ヶ月に一度くらい特設で販売するらしいので、これから3ヶ月に一度チェックしていきたいと思います。是非皆さんも見かけたら食べてみてください!
ただ、現在僕が恐れているのは鯖アレルギー…キャパオーバーによりある日突然瞼が腫れ上がり蕁麻疹でまだら模様になるのではないかという青魚によるアレルギーの恐怖を背後にジットリと感じ始めました。何事もやりすぎは禁物。寂しいけれど、鯖寿司ちゃんとは3ヶ月に一度出会うという遠距離恋愛に入る時期かもしれない。
いや…「考えすぎると人間は臆病になる」と何かで読みました。
わからぬ未来を考えるのは止めよう!!鯖を食べ過ぎて鯖と別れるほうが、一度も鯖を食べなかったよりも幸せだっ!
もしもアレルギーが出た時を考えて、一食一食鯖との時間を慈しんで過ごしたいと思います。
という訳で今月も青々とした髭面で頑張ります!!!
皆さんも素敵なクリスマスをお過ごし下さい!
平成27年11月号
夢を見ました。
時は戦国時代、僕は鎧兜を身に纏い、敵の本丸を見つめていました!もちろん、鎧の上から黒帯を締めることも忘れない!
金カップもしっから装着しておりました。
隣には兜でなくヘットギアを装着した武士もいました。
我が隊は難攻不落と言われている敵の本丸を攻め落とすべく、まだ世が明けぬ暗闇の中で合図を待っていた。空には月もなく、霧が立ちこめておりました。その時、不気味な程の静寂を切り裂くように太鼓の合図が響きました。「せい~っ!」という地鳴りのような声と馬の蹄の音がいっせいに流れた!
我々軍勢は一気に連郭式城郭の三の丸を突破。二の丸まで攻めいりました。本丸へ続きそうな階段は2つ。しかし僕はその脇に小路を見つけたのです!僕は球技などの団体競技が苦手な性格の現れなのか、仲間と離れたった1人小路へと進んでいきました。
小路は城壁沿いにのびているようでした。城壁は高さ約16メートル。これを越えたならすぐに本丸にいけるであろうその壁はえぐったような激しい弧を描いて美しくそびえ立っていました。
こ、これはっ!この石垣は「清正流」美しい!
僕は一人暗闇にまぎれ感動しながらそっと石垣沿いに進みました。
何となく道が下っているという感覚におちいりました。
坪内流馬術免許皆伝である我が殿 徳川家康が
「危ないところへくると馬から降りて歩く。これが秘伝である」
と言っていたではないか!
僕がゆっくりゆっくり慎重に進みはじめたその時、高い石垣が途切れ僕の目に本丸へと続きそうな門への道が見えました。
しかし、怪しいほど静まり返っているのです。高い石垣の陰から覗くようにして様子を伺いました。門までは下り坂になっており、その周りは高く土が盛り上げられ、土塁のようになっている!
門には無数の狭間があり、そこから敵が鉄砲を構えて狙っているようです。万一飛び出して門まで行けばそこはさながら「枡形構造」一斉射撃を浴びるところでした。危ない危ない、もしも集団で「何も考えるなっ根性でいけ~!!」と無計画に攻め込んだら最期、全滅させられたに違いない。何も考えず周りに流されるとロクなことがないのは戦国時代も今も変わらない。僕はここでいったん小路を引き返し、二の丸にもどることにしました。
二の丸は既に敵味方入り乱れての闘いとなっておりました。僕はどこから持ってきたのか、特大ミットを盾に矢や玉や石やいろいろなものが入り乱れる中、懸命に本丸をめざしました。なんとか本丸大手門にたどり着くと本丸は敵ながらアッパレと言わざるをえない美しさでした。
黒い板張りに白い漆喰。雪のような白い肌に艶やかな黒髪はまさに日本女性の美の象徴!
5層の天守は攻められてもなお凛として屈する様子もなく気高く荘厳!攻めている僕が魅入られてしまう。しかし美しさとは裏腹に石垣に続く天守からは鋭い銃口が下を向いて突き出ており、よく見ると天守の壁にはおびただしい数の「隠し狭間」が。
綺麗な薔薇には棘がある。
清楚で可憐なのに翻弄されるとカチンとくるものの何とか手にいれたいと思ってしまうのが男の性、城の攻略は男の本能かもしれない!
そう、城攻めこそが男のエロスなのであります。
天守入り口は櫓となっていました。僕は衝車隊の協力を得て重い扉をこじ開けて天守の中へと入りました。天守に勢いよく潜入した僕はいきなり壁に向かい合うことになりました。天守に入ることができたと思いきや、いきなりの壁!天守への口は右手側の階段をのぼらねばならない。僕が右を向いたその時、天守内部に山ほどの鉄砲狭間!すべての銃口が僕を捉えているのがわかりました。
そして一斉に火をふいたっっ!!……と、ここで目が覚めました。
城好きな皆様はお気づきと思いますが、夢の中の城はたぶん松江城、熊本城がミックスされています。録画した「日本の城見聞録SP」を見過ぎたせいです。
夢の中で命をかけている緊張感のせいで、まったく眠った気はせず、昨日の疲れも癒やされた感覚は0ですが、僕としては楽しい夢でした。不思議の国のアリスも目覚めた後、本当はこんな感じだったに違いない。ぐっすり昼寝をしてお姉さんに起こされた時には肩が凝っていたはずです!
夢だけでこれだけ体が強張るのだから、戦国時代の武士の心の負荷は想像がつきません。この時代の平均寿命が短いのは、食事や医療のせいだけでなく、ストレスも関係しているのかもしれない。
今年も残り2ヶ月。少し武士を見習って事を成す際には命がかかっているという気持ちで行動してみようと思います。
平成27年10月号
空手が東京オリンピックの追加種目候補になりました!
一人の空手ファンとしてはもちろん喜ばしいことです。空手界が盛り上がることを願ってます!
先日はスーパームーンでした。大きく美しい月でした。夜も灯りだらけの東京でこれだけ輝いているのですから、貴族達が月を愛でながら酒を酌み交わした平安時代には、それは神秘的な光景だったことでしょう!どこまでも広がる暗闇に包まれた静寂の中で、月だけが輝く。
池に映る月がまたなんとも雅!そんな家に住みたい。
俗世で言えば男も女も普段以上に美しく見えたはず。
・「真っ白なゲレンデで出会い、その後に街で会ったら違いに驚いた」
・「いつも見るスーツ姿の素敵な部長が私服になったら驚いた」
・「間接照明の灯りで顔を見た後蛍光灯の下で見て驚いた」
・「Barで出会いその後昼間に会って驚いた」等々
……雅な月の下に出会った平安貴族にも多々そんな悲劇にみまわれたことでしょう。
話は変わりますが、先日電車に乗り、入り口に一番近くの座席に座りました。しばらくすると少し腰がまがった70歳くらいの小柄な白髪のご婦人がヨロヨロと手押し車を押して乗ってきました。当然僕は
「どうぞどうぞ」
と席を譲ろうと立ち上がりましたが、ご婦人は
「すぐ降りるからいいのよ」
と言う…でもこんな時こんなやり取りは一度くらいあるものですから、僕も「いや、僕もすぐですから!」
と、決してすぐ降りるわけでもないが、ご婦人に言いました。それでも
「いいのいいの、すぐ降りるんだから貴方が座っていなさい!」と…
確かに膝を曲げたり伸ばしたりが痛い場合もありますから、少しの距離なら「イタタタ」と言いながら座り「イタタタ」と言いながら立つよりも、同じ姿勢で手押し車に体重をあずけていた方が楽かもしれないし、まさか抱えて無理やり座らせるわけにもいかないし、気まずくて自分も立ってどこかにいくのも変だし。
譲ろうと立ったものの譲ろうとした相手に断られ、譲った人もなぜかその場から離れて混んでいるのに空席にができるのを目にしたことはありませんか?近くの人もそのやり取りを見ていて当事者がそばにいるので何となく空いていても座りづらい。
優しさから生まれたこのブラックシートは、結局タブーのように誰も座らず、次の駅で何も知らずに乗ってきたおば様が座ることで浄化されて、ようやく元通りのシートに戻るのです。
という風景に疑問を感じていたので、僕はそのまま白髪のご婦人に促されて、再び座席に腰をおろしました。
次の駅でご婦人はまだ降りず、新たな乗客がドヤドヤと乗ってきた。
僕の心はこの瞬間からザワザワし始めます。混雑する電車内、ドアの脇に手押し車の弱々しい白髪の腰が曲がったご婦人が立っているそのすぐ横に、黙って座るヒゲの僕。
もともと電車に乗っていて僕とご婦人のやり取りを知っている人はよいのです。しかし、そのやりとりを知らない新しく乗ってきた乗客からみたら、僕は今人でなしに見えているに違いない!
僕は決して病弱にはみえず、未熟な若者でもなく、年配で疲れているわけではなく、明らかに分別のつく働き盛りの大人の男…心の中で「おばあさんがいるのに…譲らないなんて最低…」と思われたままに違いない。
そして僕に弁解の余地はない…
こうなるなら、いっそ席を立った方が気は楽かもしれない。人でなしのレッテルをはられるくらいなら、俺は立つ!妊婦さんがつける「妊娠しています」マークのように、席を譲らなくて良いですよと思うお年寄りは「まだまだイケます!座らなくても大丈夫!」マークをつけてくれないかな~と思いながら、立ち上がろとしたそのとき、ちょうど到着した次の駅でご婦人は降りていきました。
そして僕の心には「まだまだ僕も小さいな…」という、もの悲しい秋の風が吹いておりました。今年もあと3ヶ月!
秋月に負けない気持ちでで稽古に励んでいきたいと思います。
平成27年9月号
いきなり秋になりました。衣替えが大変
…といいたいところですが、毎日道着ですからさしたる支障はありません。
先日、ふと「フランケンシュタインを作った博士の名前ってなんだったかな?」と調べて驚きました。
あのツギハギの怪物は「フランケンシュタイン」ではなく、ツギハギの怪物を作った博士がフランケンシュタイン博士。僕が今までフランケンシュタインと呼んでいたツギハギの怪物は、本の中で「モンスター」としかいわれないことが判明!
アニメ「怪物くん」の影響のせいで、完全に間違っていました。
ストーリーも子供の時に読んだきりでしたので、「怪物が次々に人を殺す怖い話」としか思い出せなかったのですが、本当は「フランケンシュタイン博士に作り出されてしまった怪物が、博士にも捨てられ、伴侶だけ作ってくれという願いも断られ、復讐のために博士の大切な人を殺していく」という、読めば切なく悲しい話でした。
数日前には、子供の頃読んだ芥川龍之介の「地獄変」に関して驚かされました。偏屈な絵師の話だったよな~としか覚えていなかったのですが、今読み返すと凄まじい話でした。
ものすごく簡単にいえば
地獄絵図をかけと命じられた画師は、焼かれて悶え苦しむ女を描くために焼き殺される女が見たいと大殿様に頼む。
大殿様は了承し、女の乗った牛車に火が放たれる。
しかし生きたま焼かれ悶え苦しむ女は画師の愛娘だった。
という何ともゾワゾワっとくる話でした。画師は取り付かれたように焼かれ悶え苦しむ娘を見ながら地獄絵図を完成させますが、その後自殺してしまうのです。
子供の頃とはいえ、なぜこんなにインパクトのある話を読んでおいて覚えていないのか…それが非常にショックでした。
きっと、本を味わうよりも、「子供なのに芥川龍之介を読んでいる自分」に満足していたのかもしれません。だいたいあの文体を子供の自分が深く理解して読めるとも思えません。本を本当に楽しむより「読んだ」という事実が欲しかった可能性大です。興味を持ってやらないと、実にはならないものですね。
読書の秋です。昔読んだ名作を改めて読み直したいと思います。
経験を積んだ分だけ昔とは違う感じ方をするはずです。変わらなかったら、「俺の人生薄いな~…」と反省して、気合いを入れ直したいと思います。
平成27年8月号
暑い夏、連日かき氷屋さんに行列ができているようですが、僕のガラスの胃腸には冷たすぎる。
そんな僕の夏の癒やしは「あんみつ」です。
もともとは芋羊羹で有名な「舟和」さんの「みつ豆」が始まりで、そこから「あんみつ」や「クリームあんみつ」に枝分かれしたようですが、僕にはそのあたりのこだわりはなく、気分によって変わります。といってもお店に食べにいく時間もないのでたいていデパートで買って帰り楽しんでいます。
寒天の歯触り、これが大切です。
半透明のツヤツヤの肌を、そっと優しく噛んだときに、若々しく跳ね返しすぎてもいけない、おじさんはびっくりしてしまいます。
かといって、なんの手応えもなくズブリっと崩れても悲しい。適度なプリッという弾力で僕の中に崩れ落ちてくれたら嬉しい!
こじはるのマシュマロBODYように。
熱く語りますが寒天の話です!
というわけで、「鶴屋吉信」さんのあんみつが好みです。寒天の歯触りが最高です。食欲がないとき、冷やしたあんみつに少しアイスをのせて癒されてます!
また最近は「梅園」さんの「黄粉みつ豆」にもはまりました。黄粉をまぶした豆入りの求肥を寒天にのせ付属の黄粉と黒蜜を全て投入。求肥のまわりの黄粉に寒天の水分と黒蜜がしみこみ、ネットリしながら細かいザラっという舌触りが、子供の頃お餅に砂糖醤油をつけて食べた感覚に似ていて気に入ってます。まだまだ猛暑が続きます。あんみつで癒されながら頑張っていきたいと思います。
甲子園も開幕ですね!去年も書いた記憶がありますが、涙涙の毎日になりそうです。頑張っている球児の後ろにはそれをサポートする親御さんがいる。
毎日早くからお弁当を作り朝練に送り出し、小さい頃から休みの度に試合に付き添ったに違いない。さらに有名校では活躍している子より、三年間レギュラーになれなくても頑張り続けた選手の方が多いのです。スポーツは毎日の努力の積み重ねであるのは身をもって知っていますし、それをサポートする親御さんにも頭が下がります。そしてそのサポートを苦にせず何年も支えている親の愛情にも感動します。とにかく、スポーツに一生懸命取り組む姿には全て感動を覚えます。
人生一度きりです。暑い夏に負けないくらい、熱く生きる人生を選びます 。
さあ今日もあんみつ食べて頑張っていきましょう!
平成27年7月度
七月といえば七夕。七夕の伝説を覚えてますか?年に一度しか会えない織姫と彦星の話…とざっくりとしか思い出せなかったので調べてみました。
天帝の娘である織姫は機織りが大好きで女性でありながら身なりも構わず機織りばかり。これを可哀想に思った天帝は、その恋人を探します。
で、見つけたのが真面目に働く牛飼いの彦星。二人をお見合いさせたところ最初から意気投合。
めでたく夫婦となりますが、あれほど働き者だった二人は二人で遊びほうけ、全然仕事をしなくなるのです。怒った天帝は、二人を引き離します。
*働かない彦星イメージ
すると今度は織姫はないてばかりで働かず、彦星も悲しみのあまり家に引きもって仕事をしない。
そこで天帝は言います。
「一年間真面目にコツコツ働いたら、年に一回会ってもいいよ!」
というわけで、7月7日は真面目に一年頑張った織り姫と彦星が会うことが出来る日なのです。
僕が子供の頃、親父が「そんな笹どこから採ってきちゃったんだろう…風貌は山賊だけど、実は本当に山賊?」というくらいの大きな笹を用意し、僕たち兄弟は折り紙で飾りをつくり、短冊にお願いを書いて笹につけました。
日本で広まったのは江戸時代。寺子屋で学業成就の願いを込めたらしいのですが、今は様々な願いを書きますね。
今年は僕も公園や駅に飾られる笹に、短冊を書こうかな?
さあここで悩んだのは短冊に何を書くかです。
小さい頃はきっと「ウルトラマンになりたい」とか「ゲームボーイが買ってもらえますように」という可愛い願いを、素直に書いたと思います。
しかし、大人の今、人目にふれる短冊を一枚渡されたら、果たして何を願おうか、非常に悩みます。
指導者としての目標も山ほどあるし、自分の健康も気になる、いや正直いえば老後の安心も欲しいなあ(笑)
最近1日休むことなんてないから、1日のんびりする時間がほしいなあとか、現存天守制覇の夢がかないますように、とか、とにかく大きなものから、「俺は小さいな…」と思わされるささやかな願いまで様々。子供の頃に比べて実に人間くさいリアルな願いが!
しかし、この一つだけ書けといわれた「願い事」に、その人の生き様がでるように思います。
将来に明確な目標があれば、「○○になる!」と書くでしょうし、中には「手術が成功しますように」というような切実なものもあるでしょう。「景気が上がりますように」という経済を反映した願いもあるでしょう。自分のことよりも家族全体の幸せを願う親御さんも多いはず。
一番悲しいのは、妬み嫉みに満ちた心でしょう。誰かを貶めるような願いが万一浮かんだ人がいたら、本当に悲しいことです。そんな卑しい心は道場に通って清めましょう!
さあもうすぐ七夕です。自分を見つめる意味でも、真剣に一つだけ願い事を書いてみようと思います。僕はいくつもあるので書き出して優先順位をつけてみても面白い。自分のベクトルがどこに向いているか知る意味でも、年に一度自分の願いを整理整頓するのもよいものです。
ちなみに願いの種類によって短冊の色が変わそうです。
緑…徳を積む・人間力を高める
赤…父母や祖先への感謝
黄…信頼・知人、友人を大切にする
白…義務や決まりを守る
黒…学業向上
この五色ですが、なかなか難しいですね。仕事の願いは?健康に関しての願いは?何かが欲しいという願いは?なんとなく、「これにちかいかな…?」という自分の感覚に頼るしかないですね。
今年は七夕の日に、神頼みではなく神様への努力宣言として短冊を飾りたいと思います。
平成27年6月度
ただいま六本木ヒルズにてスターウォーズ展が開催されております。
しかし、僕はスターウォーズをしっかり観たことがありません。僕の大きな一重眼はスターウォーズのその先、更に未来を見つめています。
そう、それは「機動戦士ガンダム展」
機動戦士ガンダムをよく知らない方に簡単にガンダムの説明を。
機動戦士ガンダムは45年ほど前に初めて放映されたアニメです。
単にロボットが闘うアニメというなかれ!
不条理な戦争の中に人間くさいキャラクターが溢れているのです。
味方の中にも卑怯な人間がたくさんいる、敵の中にも筋の通った魅力的な人間がたくさんいる、何が善で何が悪かという境界線がなく、戦いがリアルなのです。
子供の頃に観ても深くは理解できないのです。大人になって、初めてガンダムの凄さがわかります!
舞台は「宇宙世紀」とよばれる未来の世界。
地球は統一され地球連邦政府が発足されます。人口は100億を越え、政府は増えすぎた人口を宇宙に移動させるため、スペースコロニーとよばれる大きな居住空間を建設します。
このスペースコロニーを数十基同じ空域に集め、このスペースコロニー群を「サイド」とよびました。ガンダムではこのサイドが1~7まで登場します。
地球を中心にサイドが存在し、地球連邦政府は地球の人口を減らすべくこのサイドに移民させるのです。地球には20億人が住み、宇宙には90億人が住む。
しかし、地球連邦政府や高官達は地球に住み、宇宙のサイドを支配し続ける。
こんな状況をよしとしないサイドがでてきます。それがサイド3。
サイド3は「ジオン・ズム・ダイクン」を中心に政府を打ち立て、外交交渉により平和的に自立しようとする。しかし、こうなるとサイド3内にもっと過激な人間が出てきます。
「完全な独立を目指し、そのためには武力行使も辞さない」
これが「デギン・ザビ」という人物。今でいうISISのような連中です。
一方、外交交渉の結果、地球連邦政府は独立にNOを突きつけます。これを機にデギン・ザビはジオン・ズム・ダイクンを暗殺。
二代目のサイド3の首相となります。
さあ、何か起こりそうな匂いがしてきましたね。
サイド3は「ジオン公国」となり、
「我々こそがエリートだ!我々こそが地球を支配すべきだ!」
と言い出す。
と同時に研究者を受け入れていたジオン公国には技術力があり、地球連邦軍にはない新兵器を作り出しました。
選ばれし者だと主張する者が武力を手に入れた!これで戦争が起こらないはずがない!
こうして「ジオン公国」対「地球連邦軍」との独立戦争が起こります!!
これだけ長く話してきましたが、ここまでが、ガンダム一年戦争のアニメに至る基礎情報です…
いや~懐かしい。振り返りながらテンションが上がってきました。
しかし、うっすら恐怖を感じます。なぜなら、いつか現実に起こりそうな気がしてしまうからです。
ガンダム開始の頃、現実の地球の人口は40億人でしたが今現在72億人。2050年には96億人とも予想されています。地球に人が溢れ資源が足らなくなる日も近い。環境が破壊し尽くされる日も近い。
兵器に関しても最新兵器をググってみてください。まさに「モビルスーツ」といえるような物も開発されていますし、核を使わず核爆弾に匹敵するようなものも開発されています。
僕が20歳くらいの時、携帯電話は大きく重かった。今のコピーやFAXがついた固定電話より大きくて重かったのです。それが20年で今の携帯、さらにはスマホになりました。
技術はどんどん進歩します。宇宙に住むことも資金さえあれば可能にできるでしょう。
しかし人間は進歩しない。今もあちこちで戦争が現実に起きています。自分の意見が絶対で、それ以外は全て敵だと考える人々もたくさんいる。
一方で技術力はどんどん延びていく。戦争で儲けたい人間もたくさんいることでしょう。戦争を煽る人間もいるのです。
戦争で犠牲になるのは弱い一般市民です。ガンダムでもそうです。
地球連邦軍のお偉方は安全な場所で会議。
前線で頑張る主人公アムロ君達ホワイトベースのクルーはみな子供達です。
「ぶったね!オヤジにもぶたれたことないのに~!」
のアムロ君は15歳。
「殴って何が悪い」のブライトは19歳。
ちなみに赤い彗星のシャアは20歳。
バーで酒を片手に「坊や、だからさ」と言い放ったシャアは20歳…立ち居振る舞いが素敵過ぎてすっかり僕より年上かと…まあ…実際の戦争でも、今起きている紛争でも少年兵は多いのだから不自然ではありませんが。
そのうち遺伝子操作も簡単な時代になれば、「ガンダムSEED」のように自然に産まれたナチュラルVS遺伝子操作により優れた能力を手に入れて産まれたコーディネーターの間で争いが起こる可能性だってあります。
最近の世界情勢をみると、ガンダムの中に、そう遠くない未来の戦争をみてしまい、少し怖くなります。
そうはいっても、ガンダム展は非常に楽しみです!ちなみに僕は「ランバ・ラル」が大好きです。「ザクとは違うのだよ、ザクとは」でおなじみのランバ・ラル。
草食系が多い現代に復活させたい昭和の香り漂うオヤジです。
愛人ハモンさんを戦場に伴い、
「わしの出世は部下達の生活の安定につながる、お前のためでもある」と言い放つ。
…渋いっ!渋すぎるっ!
そして潔い最後には大西中将を髣髴とさせるものがあります。
部下からの慕われ方をみても人間としての器の大きさがよくわかります。男気溢れるその姿、惚れ惚れします。軍服も似合いますが、空手の道着はさらに似合うはず!
ガンダム展…楽しみです。僕が稽古中に、試合中に、
「当たらなければどうということはない!」とか、
顔面に一撃くらっても
「まだだっ!たかがメインカメラをやられただけだっ」
と叫びだしたら、遠慮なく注意してください。
今回の月記、ガンダムを全く知らない方々には、わけがわからなかったことと思います。申し訳ありませんでした。しかし、見たことない方は是非見ていただきたい!TSUTAYAに行ったら必ず貴方もガンダムコーナーに足を運びますよ!
これだけ6月の月記で熱く語りましたが、ガンダム展は7月18日からです(笑)
開催場所は六本木ヒルズです。なぜ東京都23区のサイド3こと北区で開催しないのか全くもって理解出来ません。場所だって赤羽会館とか、王子の北とぴあがあるのに!
黙って六本木ヒルズに出かけてきます(笑)
平成27年5月号
世間ではGWが始まりました。GWの始まりと終わりには交通機関のラッシュがやってきます。最近は事故や停電が続きましたので、いつも以上に混雑するこの期間に何事もないことを祈っています。
少し前ですが山手線が止まったことがあり、僕は足留めをくらいました。たまたま時間に余裕があったのでのんびり待つことができましたが、仕事先に急ぐ方々はあちこちに電話したりして大変そうでした。人身事故とのことでしたが、これだけ多くの人達の時間を無駄にして迷惑をかけるのだから、自殺だとか、携帯を見ていてホームに落ちたとか、酔っ払って転落とか、そんな理由だったら許されるべきではないのかもなと思いながら待っていました。
一時間くらいは待った頃でしょうか。女性車掌のアナウンスがあり「電車遅れましてもうしわけありません。安全の確認がとれたとのことで、順次運転を再開いたします。もうしばらくお待ちください」というようなアナウンスだったと思いますが、びっくりするような涙声でした。明らかに泣きながらのアナウンス。近くにいた女子高生が「泣いてない?これ泣いてるよね~!」と驚いていました。間違いなく泣いている。
理由はたぶん、電車が遅れたイライラを女性車掌に当たり散らした輩がいたからでしょう。日頃からの不満までぶつけるかのように駅員に怒鳴り散らす大人もたまに見かけますから、きっと泣くまで文句を言われたのではないかと思いました。しかし、もし、この女性車掌が、180cm以上あるガタイの良いスキンヘッドの男で、そこに居るだけで周りを威圧するような猛者だったら、果たして激しいクレームは受けたでしょうか。
「強い者に弱く、弱い者に強い」
これは恥ずべき事だと思いますが、動物の本能でもあります。
人間は学んで成長することで大脳新皮質が本能を司る部分を覆うように発達し、自分の本能に基づく感情をコントロールしていくのです。大脳新皮質が薄っぺらくてスカスカの誰かが、イライラを抑えられずに女性車掌に当たり散らしたに違いない!
そんな本能に左右される弱い奴だからこそ、もしも明らかに自分より強い車掌であれば、遠くから睨むのが精一杯に違いない!
思い出しましたが以前痴漢騒ぎを目撃したことがありました。痴漢したらしい男性も取り押さえている男性も、どちらも180センチはある重量級!立派なガタイでした。
そこに、メガネの小柄な駅員さん達がワラワラっと4人ほど集まってきたのですが、みなヒョロっと細くてか弱い…かなり若いので、駅員さんになりたてかな?という感じでした。
電車が好きな感じはよく伝わりましたが…猛者が猛者を取り押さえる周りで、ケンカをしたことも無いであろう華奢な新米駅員さん達はフワフワした感じで取り巻いていましたので、僕は助っ人に入ろうかと電車をおりようとした矢先に、痴漢は観念したようで猛者に連れられていきました。
ちなみに3年ほど前でしょうか、埼京線にて痴漢を捕まえた事もありました。
その時は犯人が腰を抜かしてしまい電車から引きずり出したのですが、駆け付けてくれた駅員さんは中年デブでした(笑)
これらをふまえての提案ですが、駅員さんにも「用心棒枠」のようなものを設けたらどうでしょう!
我々のような武道業界や日体大、国士舘などから広く猛者達を募集する!
警官か、はたまたALSOKかと見紛う眼光鋭く圧迫感が暑苦しいくらいの駅員さんが、混雑する駅に数人いるだけで、他の駅員さん自身の安全も確保されると思うのですが。
首から肩のラインが明らかに一般人ではなく、腕は太くてパンパンで上半身は制服もピチピチ、
いやもう制服柄プリントのピチTで良い。
駅の乗務員鍛錬室からは、絶えず竹刀の音や受け身の音、サンドバックを叩く音や、「やーっ」「うぉ~」「せいっ」などの気合いがみなぎり、見事にパンプアップした車掌達が運転席へと向かう。たまにうっかり頭にムエタイのモンコンをつけたままの車掌さんや手にサポーターをつけたまま運転席でハンドルを握って「あ、いけねっ!」とはずす車掌さんがいても、それもよし。
抑止力としての用心棒車掌採用計画…鉄道、航空関連 人事の皆様よろしくご検討ください。大手企業に就職まで斡旋できる道場なんて斬新!
岩田道場出身の強くて優しい駅員さんが飛び立つ日を夢見て、今月も稽古に励んでいきたいと思います!
平成27年4月号
4月です。
新学期を迎えたり、入学を迎えたり、または社会人としてスタートをきる方もいるでしょう。
気持ちを新たに、頑張っていきましょう!
僕は環境は変わりませんが、子供達の成長を見て気が引き締まります。
僕の顔をみるなり
「い~や~だあ~!!帰るっ帰りたいっ!」
と暴れて脱走を試みていた子がもう高学年になったのか…とか、稽古中に「マ~マ~」と号泣していた子がずいぶんお兄ちゃんになったな…とか、超音波のような声で騒いでいた子が、ふと気付くと野太い声で
「押忍!高校生になりました!」
などと言われると、非常に嬉しい!
よしっ子供達の成長に負けないくらい僕も成長する一年にしよう!!と思うわけです。
さあ、時代を乗り切っていく心と身体の強さを身に付け、自分の力で未来を切り開いていく筋の通った男になっていこうではないかっ!
男性ホルモン全開でいこうではないかっ!と熱く語る僕に時代の流れと共に暗雲が立ち込め、高い壁がそびえ立っていることに気付きました。
なんと「思っている以上に男性の脱毛」が増えているらしい。
確かに男性用スキンケア商品は昔よりはるかに目にしますし、電車でも爽やかな風をまとった男性が多くなっていることにも気付いていました。
知人の奥様がお肌のケアに通っているのですが、なにやら顔にバチンバチンと光を照射、産毛やシミが多いところはかなり痛いらしいのですが、ヒゲの脱毛に通う男性も増えているそうで、その場合あまりに痛がる場合は塗る麻酔をしての施術をすることもあるらしい。
はたして男性の脱毛は本当に流行っているのか?と検索してみたところ、なんとアンダーヘアの脱毛サロンが結構出てくるではないですか!
さらに追い討ちをかけるように、なんと朝ニュース番組で男性の脱毛が取り上げられ、アンダーヘアを脱毛する様子がながれました。下半身はあられもない姿になり、無防備にもパカッと足を開き、男性エステティシャンが覗きこむようにしてレーザーを照射………僕は的場浩司ばりに「まじかっ!」と叫びました。
海外のサッカー選手は脱毛が当たり前とは聞きます。擦れたり蒸れたりして集中力をきらしたくないというのはわかる、水泳選手やマラソン選手が少しでも抵抗を減らそうと脱毛するのもわかる。
しかし、まさか一般男性もアンダーヘアまで処理する時代だとは。
いったい毛が何をしたんだ!
すね毛や胸毛もわかります。爽やかな男性を好む女性のほうが圧倒的に多いと思いますし、営業マンだってワイシャツの袖からモジャモジャがはみ出して暑苦しいよりスベスベで爽やかなほうが良い。毛量に反比例して契約数も増える気がします。
先の奥様も「息子のすね毛も脱毛したい」とおっしゃっていたそうで、その理由は「部屋に抜け落ちるから」だそうです。
ソファーのカバーに中途半端な長さの抜け毛がある時期から増え始め、髪の毛ではない…しかし睫毛よりは長い…そうはいってもアンダーヘアでもない……いったいこの数多くの不思議な長さの抜け毛はなんだろうか???と疑問に感じながら過ごしていたある日、ソファーでゴロゴロしている息子の脚をみて気づいたらしい。「正体は息子の脚からの抜け毛かっ!」そうかあ、無駄に多いすね毛は主婦の敵なのか…そう考えると、まあすね毛はわかるとして、男性のアンダーヘア脱毛に関してはかなり衝撃をうけたのでした。
海外では普通ともいわれるアンダーヘアの処理ですが、カットが多いらしい。とすると気になるのは毛の質。大まかにいうと白色人種のほうが黄色人種より毛が細くて軽くウェーブしているという特徴があるそうなので、日本人の毛質はカットには適さない。チクチクして仕方ないはず。やるときはやはりサロンだな…
アンダーヘアの処理など考えたこともありませんし、まわりから指摘されたこともありませんから、まあ僕には縁のない話ではありますが、もしどなたかされている男性がいらっしゃいましたら、他言はいたしませんので是非そのメリットデメリットをそっと教えてください。なんにせよ、場所はどこであれ、せっかく生えている黒い毛を自ら落としてしまうなんて、なんてもったいないことを…と。
限りあれば 吹かねど花は 散るものを 心短き 春の山風
織田信長の婿でお馴染みの蒲生氏郷公 辞世の句です。氏郷公が亡くなったのは春を迎える季節でした。「春の山風」に生を諦めざるをえない無念さが感じられ、心にグッとくる句です。
風に散りゆく桜をみながら少しセンチな気分になったのですが、水道橋博士が「加圧トレーニングを行って髪の毛が増えた」と書籍に書いておりましたので、一縷の希望を加圧トレーニングにかけて全身全霊で髪の毛増量・・・・・いや、自分の稽古に臨みたいと思います!
それでは、また来月までSee You!
平成27年3月号 支部長月記
最近は嫌なニュースが続きました。
川崎の少年のニュースは耳にする度吐き気がするほど怒りを覚えます。ご遺族だけでなく、友人達も「何とかできなかったのか…」と自分を責め続けてしまう大きな傷を負わされてしまったでしょう。
その一方、加害者は反省の前にいかに罪を軽く逃れるかばかりを考えているのではないかと思うと、やりきれない。
こうして考えるだけでも怒りで震えてきます。
少年への教育や法律など、いろいろ真剣に考えるべき時だと思います。犯罪者に対しての精神鑑定、少年法による減刑などは不要なのではないでしょうか。
僕も子供達に関わる者として、いつもと違う子供の小さなサインを見落とさないようにしたいと改めて思いました。
子供は親に心配かけまいと、何かあっても家では普通に振る舞ったりします。
相談室を設けてもなかなか打ち明けなかったりするそうですが、一方何気ない触れ合いの中でポロリと不安を呟いたりします。そうしたSOSを見逃さず、微力ながら子供達の成長に寄り添っていきたいと思います。
この事件以来何となく心が重いままです。事件の全貌が明らかになってくるにつれ、よりいっそう悲しみが強くなります。
さて、少し話題を変えて
…もう3月です。3月3日は雛祭り&耳の日ですね。
といっても、圧倒的に男に囲まれた毎日ですから、3月3日の雛祭りも、猛者達に囲まれて男くさい汗を流します。
もともと魚介類が苦手なのでちらし寿司も蛤のお吸い物もダメですが、せめて「ひなあられ」くらいはつまもうかな。この「ひなあられ」関東と関西で違うらしい。
関東はいわゆる甘いポン菓子で関西はうるち米を使ったしょっぱい、または甘辛いものだそうです。僕は北海道ですが、実家では大小混ざった粒の砂糖がかかった甘いポン菓子でした。
デパ地下にも各店舗ひなあられをだしてますが、あれは店の本店の位置によって味が違ったりするのかな…来年の3月には報告出来るようリサーチしてみます。
2月号
とうとう、東京も少し雪が積もりました。
そういえば去年の2月はすごかったですね、10年に一度の大雪と言われましたからね。
今年は去年ほどではないと言われていますが、最近何が起こるかわかりませんから、ゴツイ長靴でも買いに行こうかと思います。
さて、この寒い冬、僕がフーフーしながら好んで飲んでいるのが懐かしの「葛湯」です。
熱い稽古で男の汗にまみれ、男の熱気に蒸らされて、全てを出しつくした僕を、ツヤツヤプルンとしたあの柔肌の温かい葛湯君が癒やしてくれるのです。
名前を付けるとするならば、
「心桜(こころ)、莉琉(まりる)、結愛(ゆあ)…2014年人気の名前より」ではなく、
「千代、久子、ハル…明治・大正時代人気名前より」といった感じでしょうか。
しかし古いなどとは言わせません!
葛の歴史は2200年前の中国までさかのぼります。すでに薬として使われていたそうです。ここまで古いと一本筋が通っていておしゃれ感が漂います。日本では1300年前に薬用として用いた記録が残っていて、盛んに使われるのは明治時代からです。
中国の光武帝、または聖武天皇、もしかしたら道鏡だって、咳き込みながら葛を口にしていたかもしれないと考えると、葛湯にロマンを感じます!まあ昔は「葛湯」として口にしていたわけではないですが、同じ「葛」ということでご容赦ください。
葛の効能は素晴らしい!血行を良くし、免疫を高め、腸の働きを整え、鎮痛効果もあり、肝臓の働きを助け、目や鼻にも、高血圧にもよい等々万能すぎる!家康も病床で口にしただけのことはある!
しかし、僕はある問題に気づいた。
これは「葛」に関しての効能であり「葛湯と書きながら葛を使ってないものもたくさんある」のです。不安になって、今手元にある数種類の葛湯の原材料を見直してみると、葛粉は少しで、でん粉や片栗粉を多くまぜてあるものがほとんどで、本葛粉100%はデパートで買ったお高い葛湯だけ
……病床の家康が飲んだのはもちろん葛粉100%の葛湯だろうなあ。でないと薬の意味がない。本年は徳川家康公没後400年。本年は静岡三川と日光東照宮に行き、家康公の息吹を存分に感じて参りたいと思います。
僕も男だ!本物を求めて時間があればデパ地下散策してみたいと思います。
そのうち道場で本葛を使って自らプロテイン葛湯を愛おしそうに作る僕を見かける日も近いでしょ。