今回、故人の話となりますので少々重いブログとなります。
どうしても、このホームページ上で触れておかなければならない事柄なので、ご容赦ください。
昨年度、すでにご報告を致しておりますので既知の方も多いと存じますが、2018年来より白血病を発症し、闘病されておりました髙橋 徹先生が病と戦い抜いた末に2020年2月に他界されました。
2020年ホームページ刷新に伴う指導者ページの作成にあたり、鬼籍に入られた方をどのようにするのか議論になりました。その結果、三浦師範は記載し、その他の方にはホームページ上においては未記載とするとの結論を出し、当ホームページ上には髙橋先生の記載はありません。
だからこそ、どうしても触れておきたい。
そのように考え、ここに改めて報告をさせて頂きます。
2018年来より白血病を発症し、闘病されておりました髙橋 徹先生が病と戦い抜いた末に2020年2月に他界されました。
故人が生前お世話になっておりました三軒茶屋道場関係者の皆様、田村師範、田口師範、近藤先輩を始め、埼玉の千野根師範、村椿師範。多くの空手関係者の皆様に面会激励にお越し頂きました事、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
埼京支部の関係者の皆様、ならびに保護者の皆様、辻先生、小川先生、伊藤君。堀内さん、杉山君、佐々木君、安住君。本当にありがとうございました。
皆様のおかげで「骨と皮になっても生きる」と決心し、大きな病と1年に渡り闘病して参りました。
皆様にお越し頂き、激励を頂戴し、故人も本当に勇気づけられた事と思います。
ありがとうございました。
電話で直接連絡を受けたのは、いつだったか思い出せませんが、武蔵浦和道場で稽古していた時なのは覚えています。
「あ、岩田?俺、今さ、入院してるんだよ~」といつもの口調で病名等を聞かされた時の俺の心境も少しは考えて下さい。
病院名が聞き取りにくく、違う病院へ所在連絡を訪ねたりしていたので連絡を受けてから3日が経過してしまいました。すると髙橋先生から着信。
「え、違う。〇〇病院。〇〇室です。お前も忙しいだろうから無理に来なくて良いからな」と。
いや、「無理に来なくても良い」と本気で思っている人は短期間で連絡してきません。
「俺に会いたいんだな」と、僭越ながら、そう感じました。
後日談、看護師さんから聞いた話では「道場でだいぶイジメたから来てくれるかな?」と話していたそうです。
確かにイジメられました(笑)。
イジメというのは<虐め>ではなく、先輩の技の実験台という意味です。
良く言えばスパーリングパートナー、悪く言えば人間サンドバック。本当に鍛えてもらい、強くしてもらいました。戸田道場での稽古が憂鬱で、先輩との練習前には「腹が痛くなる」のです。小学生がよく使うアレです。大して僕も変わりません。
面会し、色んな話をさせて頂きました。まだ幼少である子供の事、順調に仕事をこなしていたエリートサラリーマンとしての事、空手の事、そして自身の病状と寿命の事。髙橋先生の最後まで冷静に深く洞察し行動する姿を見て、「さすがに強いな」と改めて勉強させて頂きました。
「白血病は治癒する確率が高いのだが、運悪く、難解なタイプらしい。参ったよ」と話してくれた際の顔、今でも鮮明に覚えています。
この髙橋先生、昔から非常に頭脳明晰な方でしたので僕(岩田)を最初に読んだ事にも意味があるのだろう、そう思っていました。
・髙橋先生との話の中で「名前が出てくる方々に会いたいのかな?」
・道場の事を常に話しているのは、自分の生きた証を探しているのかな?
それらに対して、我ながら適切に対処したと思います。この点はご本人からも褒められました(笑)
今は所属する団体も違い、ずいぶん疎遠にしていた後輩のためにご多忙の中にもかかわらず駆けつけて下さった三軒茶屋道場の師範の皆様、同輩の皆様には突然の連絡をさせて頂きました事、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
皆様にお越し頂き、自分の人生において、良い仲間、良い付き合いが出来ていた事を何よりも本人が自覚された事と思います。
皆様に激励を頂いたおかげで、寝たきり、管だらけ状態であった身体が、全ての管を外し、自分で立ち、歩けるようになるまで回復致しました。人間の生命力、その輝きを目の当たりにした瞬間でもありました。
「BIGニュースです。田村師範、お越し頂けるとの事です」
と報告した際、突然ベットから上体を起こしながら、
「それはマジか?田村師範が?そうか、来てくれるんだ(;’∀’)」
困惑と高鳴りが渾然した表情。今でも鮮明に覚えています。それから急に身体が回復し、周囲を驚かせましたね。
病室で暇つぶしだろうか、道場ホームページを何度も見てくれていました。
自身が「指導者ページ」に名を連ねているのを何度となく確認、
「俺、名前あるんだな」と何度も仰っていました。
その都度、「当たり前じゃないですか(怒)!」と半ばキレ気味に合いの手を打つ僕を楽しんでいるようなやり取り、あの空気感。今でも鮮明に覚えています。
自宅療養に切り替え、療養されていましたが容態が急変し、帰らぬ人となったのは2月。
先輩と食べようと思って購入した蟹ポーション、一人で喰っちゃいました。
病院で話した「また一緒に空手やりましょうよ」との約束は来世に持ち越しとなります。
高橋先輩と出会えたご縁に感謝申し上げます。
ありがとうございました。
先日、伊藤君も先輩の墓参りに行ってくれました。義理固い後輩を大事にしてあげて下さい!
高橋徹先生は他界されました。
しかしながら、熱く空手に生きた想い、その道のり、その生き方は深く僕の心に生きています。そして次の世代が間違いなく、その想いを余すところなく引き継いでくれるはずです。
道場を分解すると
「道」=生き方、その思想
「場」=空間、施設。音読みでは「じょう」、平らに開いて神を祀るという意味になります。
道場とは、想いを連綿と紡いでいく場所に他ならない。普段、何気なく利用している道場施設は「想い、願い」が集積されている空間であります。
僕も人間なので、そのうち鬼籍に入ります。が、それでも後代に次代が連綿と繋げていって欲しい。心から、そう願っています。追悼文をきっかけに「道場は何なのか」を明示したかったのかもしれません。
虎は死して皮を残し、人は死して名を残す。中国の故事にそうあります。
俺たちは生きる。高橋先生の想いも背負って、これからも力強く生きていく。
長い闘病生活、本当にお疲れ様でした。
心安らかにお眠り下さい。暇になったら自分の守護霊として活躍して下さい。
心から尊敬と畏敬の念を込めて。
ありがとうございました、押忍!
戸田ふるさと祭り 氷柱3枚 後ろ蹴り割り
この後ろ蹴りで何度吹っ飛ばされ、KOされた事か(;^ω^)
痛かったです!