朝霞/武蔵浦和/戸田/赤羽で空手道場を運営している道場長 岩田です。
道場長ブログをご覧下さり、ありがとうございます。
1月23日(日) 武蔵浦和道場にて2022年昇段審査会を執り行いました。
岩田道場における昇段審査会は2次選考制。
・1次 10人組手
・2次 型・体力
今回は1次 10人組手の審査会となりました。
岩田道場単独での昇段審査会は実に6年振り。久しぶりの武蔵浦和道場開催。
冒頭、開会の挨拶をさせて頂き、10人組手を始めました。コロナ感染防止の観点から、
・淺見、杉岡は10人組手に影響するのでマスク無
・10人組手かかり手はマスク着用
・観戦者は声を上げての応援(声援)は不可、マスク着用
と定め、会を進行させて頂きました。
10人組手に臨んだのは
淺見 正勝1級 50歳
杉岡 陽貴1級 15歳
14時10分、淺見さんの10人組手から始まりました。
1人目の対戦。緊張からか動きが重く、反応が遅れる場面が目立つが気負わず反撃を丁寧に繰り出す。
2人目でも変わらず冷静に対処、得意の逆突きから攻撃を展開。下段からの繋ぎも良い。3人目で身体にダメージ蓄積が見られるようになるが、攻防は丁寧確実に行う。
5人目、6人目と進むに従い、古傷でもある膝周辺へ明らかにダメージ蓄積し身体が流れるようになり、疲労困憊が見てとれる。8人、9人と進むたびに左足の踏ん張りが効かず、倒れてしまう場面が目立つも組手対応はしっかりと行う。疲労困憊の様相ではあるが、気持ちは冷静に対処しているか。
10人目、小川先生に最後の相手を務める。身体はすでにフラフラながら最後まで気持ちを切る事なく、組手をしっかりと行い終了時間の合図を迎える。
この10人組手を見ていた3人の子供達に対し、父親として見せる事が出来る最大の教育を実践してくれたのではなかろうか。50歳での10人組手。体力的・精神的に非常に厳しいものがあったと思います。本当にお疲れ様でした!
14時20分、杉岡 陽貴1級 10人組手が始まる。
1人目は関口初段。15歳の杉岡1級にとり大学生の先輩との打ち合いは体力を大きく損耗させる。序盤戦から厳しい展開。
続く2人目、3人目との対戦も正面から打ち合う姿勢を取り続けるも、ダメージ蓄積の影響からか後退する場面が目立つ。
4人目、5人目と後手気味ながらも反撃を確実に行い、イーブンペースを維持。6人目、相手の胸部・腹部への突きに大きなダメージを受けてしまい身体がふらつき始め、視線も流れ始める。
8人目。相手の猛攻の前に、一気に場外へ押し出されダウンを喫する。疲労困憊が頂点に達しているのが見てとれる。手から出血も見られる。
9人目、受け返しを中心に攻防を展開。身体の状態とは違い、精神的には冷静さを保っている様子。最後の10秒、正面から打ち合いを見せ、気持ちの強さを見せる。
10人目、血止めのため、一時中断した後の再開。対戦相手は兄の翔貴さん。組手を行う間、二人でどのような会話を交わしていたのだろうか。兄は兄なりに、弟は弟なりに呼応していたのではなかろうか。終了時間を知らせる合図と共に杉岡 陽貴1級の10人組手が終了。
所要時間にして凡そ45分。たった45分の10人組手昇段審査会だったが、その時間内に体感した、経験した事柄は言葉には言い尽くせないものがあったのではなかろうか。それは観戦応援頂いた皆さんが一様に抱いた実感と思います。
痛み、疲労、弱気、強気、焦り、迷い。
様々な葛藤を抱えながら10人組手を完遂してくれた事と思います。本当にお疲れ様でした。
しかしながら一ヶ月後には型審査があります。次へのステップのため、また明日より稽古にまい進をされて下さい。
今日のために参集してくれた10名の対戦相手を務めてくれたメンバーの皆様にも感謝申し上げます。
またコロナ禍にも関わらず応援に駆けつけてくれた皆様に感謝申し上げます。
ありがとうございました、押忍!