朝霞/武蔵浦和/戸田で空手道場を運営している道場長 岩田です。
道場長ブログをご覧下さり、ありがとうございます。
知人の職場に若いアルバイトさんが入社したそうで、1人は元気な体育会系のAさん、もう1人はおとなしいBさん。
Aさんは
「おはようございます」
「お願いします」
「お疲れ様です」
「ありがとうございます」など元気に日常の挨拶や御礼を言えます。
ところがBさんは常に反応が薄く、挨拶も頭を下げるというよりは、斜め前に頭をくにゃっとふって、言ったか言っていないかわからない声で「ヨロシクオネガイシマス…」と挨拶らしき言葉を発する。

休憩しようとなった時も、体育会系Aさんの場合は先輩が珈琲を用意していたら、サッと来て、
「私がやります!みんな珈琲で良いですか?」
と言い対応しますが、Bさんの場合毎回椅子に座って待ち、先輩に出された珈琲をペコっと斜めに頭を下げて飲んでいる。
Aさんは先輩が重いものを運んでいたら、
「手伝います!」
と駆け寄ってくるが、Bさんは座ったまま眺めている。
まず伝えておきたいのは、AさんもBさんもとても良い子なのだそう。遅刻することもなく、言われたことは一生懸命やりますし、素直な頑張りやさんです。2人とも性格は良い。ただ圧倒的にコミュニケーション能力が違います。
すぐ馴染むAさんは、先輩達も話しかけやすい。当然仕事も教えやすいし、注意も伝えやすい。「ここをこうしたらもっと良いよ!」と言われた点を素直に受け止めて実践するのでメキメキ仕事ができるようになります。
かたやコミュニケーション能力のないBさん……
今は皆「〇〇ハラスメント」に怯える時代、そして労働力不足のところに入ってきた大切な人材、先輩達が恐れるのは「この子に何か指導したら泣いたり辞めたりしてなんか面倒くさそうだな……」ということ。
それでも仕事を教えないと自分達の負担は増える、が反応も薄く、教える側が言い方などに神経をすり減らしながら指導をする。そうなると教える側のストレスが溜まり面倒になってしまうようで、しばらくするとBさんに対して「こうしたほうが良いよ!」ということを指導係に任命された人以外は教えなくなるという不幸な状況になったそうで、指導係が教える内容も
「挨拶は目を見て元気にする方が、相手に伝わるよ」
「もう少し大きな声で言わないと聞こえないから大きな声を出そう」とか、
「そういう時は「ありがとうございます」と言うものだよ」
と、幼児期に教えるような内容から。当たり前のようにあっという間にAさんは先輩に交じって仕事をこなせるようになり、Bさんといえば最近ようやく声が大きくなってきたところまで進歩。
知人も「挨拶とかお礼とか、先輩への対応なんて親が教えることじゃないのか?なんで俺が……」と嘆いておりました。
ただBさんが運が良かったのは、この職場は非常にみんなが優しかったというところ!!場所によっては挨拶も苦手で気も利かないとなれば、紆余曲折し辞めることにもなったでしょう。
コミュニケーション能力はやはり大切です。
AさんとBさんをみても、コミュニケーション能力がないと損だなーと思わされます。コミュニケーション能力に欠けているとBさんのように今の時代においてはしっかり教えてもらえない可能性が出てきます。傷つきやすくて面倒そうだということで教えてもらえなければ基本的な事ができないまま30歳40歳と年齢を重ねていくことになります。
楽しく仕事ができる環境を確保するには、一部のぶち抜けた才能の持ち主以外はコミュニケーション能力は必要不可欠。
Bさんが気が利かないという点も、もしかしたらBさんは先輩が重いものを運んでいるときに心では気にしているかもしれないのです。でも自分から声がかけられないのかもしれない。ただやはり外からみたら「気が利かない」となってしまう。
人間だから自然と人に慣れるというわけではないのだなと思いました。
生まれながらの性格もありますが、社会にでるまでに人の対応に慣れておくことは大切なことです。
Bさんが幼少期に道場に通ってくれていたらと考えてしまいました。気が利くように育つかどうかはおいておくとして、元気な挨拶ができる.大きな声が出せる.上下関係も慣れる.これでよし!
これが出来るか出来ないかでは、大人になってからも生きやすさが天と地ほど違うかもしれません。
元気すぎる子はそのオンオフが場によって合わせられるように、逆に声が小さく引っ込み思案で先が不安だという子は大きな声が出せるようになったりハッキリと挨拶ができるようになったりというようなキッカケから、元気いっぱいに成長したりします。扉を開くきっかけが大切なのだと思います。

今日も道場にこだまする子供達の「セイッ」を聞き、「よしよし、元気だっ!」と元気を確認。このまま元気いっぱいに社会に羽ばたく若者に育っていってほしいと思います!
ガチガチ体育会系の僕の従妹は理系で研究職。
そんな彼女との会話を思い出しました。
岩田「研究職って黙々と作業して、結果だけ出せば良いんでない?」
従妹「逆!研究職はチームワークだからコミュニケーション能力必須!」
岩田「えっ(◎_◎;)、そうなの!?。どの道、俺には無理だな(◎_◎;)」
従妹「同意する。自覚はあるんだ!」
岩田「・・・・・・・」
皆さん、稽古に励みましょう、押忍!
この記事をお読みになり、岩田道場に興味をお持ちになられる方がいらっしゃいましたら是非とも我が道場へ見学・体験にお越しください。
メリハリあるクラス運営、横軸(同学年)と縦軸(異学年)が不思議と交錯する雰囲気に驚かれるかもしれません。
岩田道場が皆さまの人生に取り、少しでもプラススパイラルをもたらす事が出来れば、この上ない喜びです。
長文お読みいただきありがとうございました、押忍